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【AI所感】無限に生きたい 無限に生きられたら

 

 midjourneyやDALL-E、stable diffusionなどのイラスト生成AIが話題になるなか、少し毛色の違うAIサービスが公開されました。「mimic」は特定のイラストレーターの絵柄の再現に特化したイラストAIです。これまでのイラストAIもピカソやモネの絵を学習したであろうイラストが生成されていましたが、mimicは自分自身の絵柄を学習させることをメインコンテンツにしているようです。

 

 これに対してTwitterの反応はあまり良くないように見えます。ざっと見ると度々炎上の火種になるトレパクの道具になるのでは、という不安感が強いようです。たしかに気持ちは分かるのですが、トレパクをするような程度の低い人間はこうしたツールがなくてもトレパクするので関係ないのでは?とも思います。それよりもこうしたツールが世に出るメリットの方が大きいというのが僕の考えです。

 

 何より重要だと思うのはmidjourneyからmimicまでの速度感です。ここから先も派生したサービスが発表されることが簡単に予想できます。そこで、現状での自分の関心や考え方を残します。

 

 

AIサービス

 まずmimicについて、運営がしっかりしているのであればサービス自体は好ましいという立場です。トレパクへの悪用は恐れるに足らず、「銃は製造者ではなく使用者が悪」という考え方を適用できると思います。法律は素人ですが、現状の法律はAIの著作権についてかなり考え方が進んでいるようです。物凄く平易に言うとAI学習のための画像収集は著作権侵害に当たらず、出力された画像の著作権は出力者にあるようです (https://elaws.e-gov.go.jp/)

 

 機械学習に対するこれらの解釈はかなり柔軟だと思いました。一見、元イラストが軽視されているように感じられるかもしれませんが、AI学習を尊重した結果この形になるのだと思います。「ピカソの絵を見て勉強した人」の絵の著作権ピカソではなくその人に帰属するでしょう。

 

 加えて今イラストレーターが懸念しているような、mimicの元データとして勝手に利用することは合法化されないと考えます。根拠として、mimicが他者の画像のアップロードを禁じているからです。また、他者が著作権を持つ画像を勝手にmimicにアップロードするのは転載にあたり、これも違法でしょう。

 逆に、midjourneyなどが貴方の画像を勝手に元データとして使うことは恐らく合法です。これは日本の著作権法で認められていることが根拠です。今AIに向かっている矛先が無断転載者に向かうことを期待します。

 

 

 総じて、僕はmimicのようなAIイラストサービスが様々な方向に進出することに賛成です。AIイラストが広まっても、予想していたより僕の絵に対する考え方は変わりませんでした。

 

無限に生きたい 無限に生きられたら

 本題から離れますが、AI技術の成長は僕がブログを続ける理由と直結しています。僕は可能なら無限に生きたいと願っていて、無理でもAIに自分の思考を学習させるくらいはできると考えています。ブログやTwitterはそのためのデータになってくれるでしょう。実際、自分のツイート内を検索するのは好きですし、AI学習はその延長にあると思っています。

 

 僕はそのうちAIが人間と同じ地位まで上がってもおかしくないと思います。僕は動物愛護法の必要性をあまり理解していないのですが、これと同じようにAI愛護法が生まれる可能性はあるでしょう。今話題になっているAIのほとんどは弱いAIであり、人間とプログラムならプログラムに近い存在だと思います。僕の生きているうちに強いAIが生まれる時代になることを祈る以外ありません。そしてそのためには今回のような程度の低い批判は発生しないでほしいです。

 

 「AIに仕事を取られる」というのはよく聞く言葉ですが、AI技術の発展により生まれる職業もあります。実際、mimicの運営会社はAIで収入を得るつもりだったでしょうし、無責任に批判した人たちはその仕事を奪ったでしょう。僕がここまでmimicサイドに立つ意味は正直ないですが、批判側の過剰な(そして反射的な)否定態度と曲解が嫌でした。僕は専門的にAIに関わる人間ではないのですが、せめてAI技術の発展を見守りたいです。